今回はMayaのArnoldでアセットのルックデブをする際のオススメレンダー設定を紹介します。
企業さんで作業するときは大抵プロジェクト用のテンプレートを準備いただいてますが、個人作業や自主制作だとそういうものがないので学生さんなどの参考になればと思います。
最後にスクリプトも準備してますのでそちら叩いてもらうと一発で設定できます。
使用ソフトウェアのバージョン
Maya 2022.5
Arnold MtoA5.3.3.1
Commonタブの設定
File name prefix
ぼくはよく<Scene>/<Scene>を入れています。これをいれることでレンダーした際にシーン名のサブフォルダーが作られてその中にシーン名の連番ファイルが作られます。
Merge AOVs
チェックを入れます。これを入れることでexr一枚に複数のAOVを入れることができます。
Nukeでコンプするならこれがいいと思います。
tif,jpgなどで出すときは必要ないです。
File/Animation ext
name.#.extにしています。
こうすることでシーン名.フレーム番号.拡張子になります。
例)untitled.1001.exr
Frame Range
Startを1001、Endを1010にしています。ここは自由でいいと思います。
アセットルックデブの際はほとんと必要ないですが、1スタートだと前のフレームが必要なときマイナスになってしまうので101だったり1001だったりなことが多いです。
Image Size
WidthとHeightを1080にしています。
このサイズも自由です。キャラアセットの確認の際は16:9よりスクエアのほうが使うことが多いです。でもシルエット次第なところはあります。
1080にしてるのはNukeのNC(無料版)が1080まで対応してるからです。
Device aspect ratioは自動でかわらなければ1に変更します。
Arnold Rendererタブの設定
SamplingとAdaptiveSampling
Samplingは画像の通りです。Adaptiveを使うため低めに設定しています。
実際アセットによって必要な数値が違うので最初これくらいでスタートして調整していく形になります。
Ray Depth
DiffuseとSpecularの数値を上げています。
こちらの項目はまた詳しくは別記事に記載しますが、1だと低すぎると思います。
Auto-convert Textures to TX
オフにしています。
業務だとサーバーに投げるときにこれがオンだと不具合が生じます。
オートだと狙っていないタイミングで更新されてしまうこともあるので基本はTx Mangerを使って手動更新が無難です。
Tx更新の際は既存のキャッシュを削除してから作成する必要があります。
Txコンバートに関しては別記事で詳しく記載する予定です。
Systemタブの設定
Autodetect Threads
チェックを外し、-2入れています。
CPUのコア数のうち2コア分はレンダリングに使わないという設定になります。
CPU使用率100%にならないのでIPR回しながらシェーダーのパラメーター等いじっていても落ちにくく作業しやすいです。
マシンスペックによって-2のところは適した数値は違うと思います。探ってみてください。
AOVに関して
アセット毎に必要な要素を確認できるようにします。
これはまた複雑なので別記事で解説します。
今回紹介したレンダー設定のスクリプト
script Editerのmelタブで以下コピーして打ち込むと設定完了です。
rendererをArnoldにしておく必要はあります。